一口にIT業界で働くエンジニアといっても、その収入は十人十色である。これはエンジニアの世界に限った話ではなく、いわゆる専門職全般に当てはまる傾向だ。
例えば同じ医師や歌手、弁護士という特殊スキルを持つ人材でも、その働き方によって年収は千差万別である。特にIT業界はまだまだ発展途中の成長分野であり、俗にいうところの年収の相場観がまだ構築されていないのも事実だ。
そのため、同じスキルを持つエンジニアでも働き方によって収益が雲泥の差、という場合が少なくないのである。正社員として社内勤務をすれば、継続的な給与所得が得られるが、個人の努力によって収入が倍増する事はそうそうないのだ。
一方でフリーランスの場合、雇用ではないので収益は大変不安定だが個人の力量と努力で天井知らずに収入が増えるのが魅力的なところである。
正社員勤務の場合でも、年収を決定づける要素は色々と存在するのだ。最も左右されるのが勤め先である。やはり大企業の第一線で活躍システムエンジニアの方が年収は高水準である。
特に東京や大阪などの大都市圏で働くIT業界の専門職は年収が高めであり、いわゆる中小企業でも第一線で活躍すれば安定した高収入が得られるのだ。
そして同じ企業内においても、所属するチームやポストによって年収はさらに左右されるのが実態である。若手のシステムエンジニアでも、大きな案件のリーダー職を担う事で高収入が得られる傾向が強いのだ。
一般的な職種とは対照的にエンジニアの世界は、個人のスキルやキャリアが高く評価される分野である。ベテランのシステムエンジニアでも大きな案件に携われないと年収は年々上がるとは限らないのだ。